はじめに
前衛アタッカーとして最大の競合相手である剣士と違い、侍には激闘がない。これは、二天一流というスキルの性質上、侍がどの程度動けるかは、戦闘開始時にほぼ決まってしまうということを意味している。したがって、剣士の装備構築が耐久の確保を優先するのに対し、侍の装備構築は攻撃性能の確保から始める必要がある。ただし、前衛の本分はあくまで耐久にある以上、過剰であってはならない。つまり、侍を調整する上ではどれだけの攻撃性能が必要なのか、そもそも侍をどのように戦わせたいのかを考えることが重要だといえるだろう。その参考として、第2部である本記事においては、侍の運用方法を4つに分類して解説を行うものである。
4つの狩猟スタイル!
- 巨大ボスに対する主砲役
- 二天一流ぶっぱ型
- 反撃、追撃主体型
- 多段攻撃型
巨大ボスに対する主砲役
宴ボスに多い低耐性超体力のモンスターに対して有効火力を与える役割。硬い相手にも大ダメージを与えられる核は、反面数値を伸ばしにくく、柔らかくとも桁違いの体力を持つ相手を仕留めることは難しい。そこで柔らかい相手には青天井にダメージを伸ばせる物理の、その中でも初撃補正によってずば抜けた火力を発揮できる侍の出番という訳だ。
侍の基本。数ターンかけても構わないし、特化させてワンパンを狙いにいっても構わない。
集団戦では、先制して敵単体をワンパン、救出を消費させ、続く本命の攻撃に救出させないようにする。攻撃対象がタフな前衛で、削る程度に留まったとしても、核や息に繋げることで、全体を纏めて薙ぎ払い、パーティヒールの消耗を強要させることができる。
救出役が2体以上いる場合、ほぼ無能では?と思った貴方は正しい。対集団戦の性能をマシにするために後述の3スタイルに派生させることが多い。
二天一流ぶっぱ型
二天一流を連発、救出させた上で敵の数を減らしていく。
装備構成の方針は2択で、メタを張りたいダンジョンに合わせて特効を網羅する手法と、攻撃力をひたすら高めて初撃補正で押し切る手法がある。前者は汎用性に欠けるが攻撃力のボーダーが低く、耐久にアイテム枠を割きやすい。後者はメインアタッカーとして運用できる可能性を秘める一方、高い攻撃力が必要で、アイテムの質と、耐久を一部諦めることが要求されるだろう。
初撃補正による二天一流を維持できた時の汎用性と殲滅力は見物であるが、万が一の場合には、サンドバック以下に成り下がるリスクが高いことには留意しなければならない。討ち漏らすことは勿論、最低回避率5%を引くことは案外多いものである。見切りを持つ剣聖と危機回避を持つ盗賊はまさしく鬼門。相方に狩人を添えていると仲良く機能停止しかねない。
遠近両用で強力な遠距離の特効武器を扱うことができ、また後列配置が可能な上、仮に死んでもデスマーチによる蘇生が可能なアンデッドマン、高い攻撃威力でワンパン性能が高く、闘争心でフォローが効く鬼でないと、この戦法を扱うのは難しい。
反撃、追撃主体型
反骨精神のドワーフ、怒りの一撃の巨人、群れ追いのダークエルフが可能な戦法。
種族 | 発動率(%) | トリガー | デバフ | 隊列の影響 |
巨人 | 50 | 味方の死亡 | 必殺半減 | 受けない |
ドワーフ | 15(アイテムで30) | 自身の物理被弾 | 必殺半減 | 受けない |
ダークエルフ | 30強 | 味方の魔法攻撃 | 必殺命中半減 | 受ける |
最大のメリットは、行動回数を確保する上で二天一流に頼る必要がないということ。
まずワンパンが必須でなくなり、要求される火力のラインが大幅に下がるため、装備枠の多くを耐久に割くことが可能になる。加えて、他スタイルと比較して通常行動の重要性が低いためバフ役を兼任、パーティ戦術の柔軟性を高めることもできる。
なお、ワンパンできないことで他スタイルに戦果が劣るということは、サブアタッカーがいないという場合を除き、殆どない。一撃が超重い剣士や狩人と言えば有用性が伝わるだろうか。
また、二天一流自体も起動しやすい。なにせ発動のチャンスが反撃、追撃した回数分だけ増える。どちらも戦闘中に発生するから、敵の体力は減っているし、こちらは不屈が乗ってますますの追い風となる。
侍の超火力、安定した手数に耐久と3拍子揃った非常に扱いやすい型。高耐久とサポート不要で反撃スキルのドワーフ、要サポート超手数で追撃スキルのダークエルフという使い分けになるだろう。
勇猛果敢のアマゾネス…?だって君一撃必殺維持できないじゃん…。
多段攻撃型
集団戦への解答として、『侍のパワーで複数回攻撃すれば纏めて倒せるだろう』という黄金の精神を採用したスタイル。不屈と刀の複数搭載による高い攻撃威力と、忍者に迫る高い必殺威力で複数体をぶん殴ることの有効性は、タケミカズチを見れば言うまでもない。
その分実現難易度はピカイチ。まず運用のための最低条件として、攻撃回数確保のため、最上級の小手を複数要求される。小手の分、武器と耐久の装備枠を減らす必要もある。複数回攻撃を行う以上、[侍Lv15]一撃必殺を完全に捨てることになるため、攻撃力自体は前職侍と変わらない。おまけに二天一流の発動ハードルが跳ね上がる。減衰した最後の一発で敵を倒す必要があるためだ(一度発動すれば全段が単体に集中するのでエグイ火力にはなる)。
適正が高いのは、現職侍と連続攻撃を両立できるため、二天一流を起動しやすいクラマ、小手の装備倍率を持ち、攻撃回数を確保しやすいアンデッドマンとされている。ゴーレムも連続攻撃と現職侍を両立できるが、遠距離攻撃が付き、刀を装備できなくなる。
正直な所、回避、手数、必殺威力で勝り、時短も可能な忍侍の方が優秀な場合が多い。採用にあたっては、どれだけ不屈と侍専用装備に価値を見出せるかが重要となる。セッタを実用化した上でまだリソースが余っているのであれば、検討の余地もあるだろう。
白状すると使ったことないです。
冒険の手記を見つけた!
侍大将の相方探しメモ
候補としては、狩人、息盗賊、ノ秘、サ魔など。先に攻撃して体力を減らすことで二天の起動を補助したり、物理に強い相手を始末したりする役割が求められる。
- 狩人…結界割や前列を重点的に削ることが可能。二天一流に必殺半減のデメリットがないため、侍自体着火役としての適性がある。お互いの削りと着火が噛み合えば、爆発力は極めて高い。機能停止の危険性は上述の通り。忍者などで狩人だけでも動かせるようにするべき。
- 息盗賊…全体攻撃を複数回できることから、削りや始末役として活躍できる。候補はドラゴニュートと屍。前者は魔法結界と息耐性、ブレス反撃による攻撃性能が売り。後者は物理結界と物理耐性、トレハンに優れ、頑張れば結界割もできる。難点としては他のバフ役を要求すること、物理に強い敵を一人で始末するほどの火力はない(増幅2を持たない屍は特に)こと。3人目のアタッカーを採用したり、侍に一部バフを任せたりするとよい。
- ノ秘…超火力の全体攻撃が可能な魔法アタッカーは、二天一流の起点作りや、侍の攻撃が届かない後列のユニットを始末できるという点で、侍の相性補完に優れる。中でも1ターンに3回魔法を放てるノ秘は、ダークエルフ侍との相性が良い。ブースト物理攻撃が不可能で、物理結界を突破できない難点こそあるものの、大抵は群れ追いの手数でどうにかなるし、マテリアルフィールドを使われる44階は自身の魔法火力で突破可能。二人とも柔らか目なのが玉に瑕。
- サ魔…魔法の強みは上述の通りだが、破壊魔法による劣化効果が上乗せされると、当てやすく、更にワンパンしやすくなる(劣化による防御力の減少が初撃補正の計算に適用されるため)。正直極めたサ魔なら侍無しに伝説バベルはおろか大蛇や大地蛇を粉砕することだって可能ではあるのだが、侍と併用する最大の利点は、逆に控えめの魔法火力でも戦えるということである。低品質のワンドでも構わないし、耐久に重きをおいた安定志向の調整でもパーティで十分な殲滅力を確保できる。二人して手数に乏しいのが難点。
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