怪物と闘う者は、自らが怪物にならぬように気をつける必要がある。
1.理論
うさころスイッチとは、トレハン技法の一つである。
トレハンに対する細かい理解が不可欠になるため、現環境でのトレハンの事実を確認しておく。
● トレハンにおいてレア倍率、称号倍率を限界まで高め、時短スキルも網羅するのはセオリーである。
言わずもがな、鉄の掟である。
● 「運勢」が高いほどレアアイテムが出やすい。
冒ギル1では運の平均値によって表示されるパーティのレア倍率に影響がある。
また、冒ギル2でも運勢とドロップ率に相関があるという統計がある。
(参考) レアドロップ率についての考察
ざっくり、私は運勢が1上がるとレア倍率は1.01倍に匹敵する程度上昇すると見ている。
トレハン過激派が生まれる原因であり、トレハン界の闇である。
● 戦闘終了後の宝箱を開けるタイミングでレア倍率・称号倍率・運勢が参照される。
死人の持つトレハンスキルは発動していないと見なされ、レア倍率などに影響がある。
● サイボーグとハッピーラビットは同じアイテム獲得倍率を持っている。
これにより、耐久面で脆弱なハッピーラビットではなくサイボーグを起用する選択も生まれた。
● 時短スキルを持つハッピーラビットがトレハン上は正義でありサイボーグは採用されない。ただし、固有の獲得倍率を持つリリーナは例外で採用される。
基本的には、ハッピーラビットでいけるならハッピーラビットを採用するのが上策と言える。
● 魔造生物は運が5と最低値である。
運勢至上主義のトレハン過激派からは迫害を受けている。
ここまでは一般に認知されている事実である。
では、少し別の角度からこれらを見る。
● ボス戦の宝箱を開けるその瞬間、時短スキルは不要である。
迷宮を最後まで探索したのであれば用済みのトレハンスキルとなっていると言える。
● サイボーグとハッピーラビットは同じアイテム獲得倍率を持っている。
大事なことなので。
● ハッピーラビットは時短スキルを持つのでサイボーグ(リリーナ)がいても採用される。
時短スキルのためだけに。
● 「運勢」とは生存しているパーティメンバーの運の平均値である。
平均値の算出に参加できるメンバーは「生存していること」が条件である。
● パーティメンバーに一匹、運が低いやつがいる。
………
ここから導き出される答えとは―――
ボス戦の宝箱を開けるその瞬間、リリーナがいてハッピーラビットが死亡していればレア倍率を落とさずして運勢を1くらい上昇させることが出来る。
2.条件
うさころスイッチの理論はこうであるが、条件は以下を満たす難しいものである。
- サイボーグ(リリーナ)がパーティにいる。
- ハッピーラビットが死亡することでレア倍率、称号倍率が低下しない。
- 道中戦闘ではハッピーラビットは確実に生存していてほしい。
- ボス戦に限り、不運にもハッピーラビットだけ命を落としてほしい。
つまり、ボス戦(迷宮最後の戦闘)に限ってそうなるように誘導できるなんらかのトリガーになる要素が必要がある。
これは意外と使える場所が多くないので、私と一緒に探してほしい。
なお、ハッピーラビットは同じくその瞬間に不要になる現職忍者で採用すると他メンバーで必要なトレハン職も網羅しやすい。
3.実践
とりあえず私が目をつけたのはファミリアの町でのベルファゴールの「生贄の儀」である。
以下の特徴がある。
- ベルファゴールが生存している場合、偶数ターンに必ず発動する。(トリガー)
- 生贄の指輪を装備していれば優先的に生贄に選ばれ、最初の攻撃行動を全て受け止める。
- 生贄に選ばれたキャラが味方の攻撃で死亡したとき、救出が発動しない。(バグっぽい)
- 死亡直後に誰かの行動によって回復魔法が使用されると救出されたのと同様に蘇生する。しかしなんらかの攻撃行動が行われると以後は死亡状態として扱われる。(バグっぽい)
つまり戦闘が2ターン目にもつれ込めばハッピーラビットが生贄に選ばれ、意図的に殺す機会が生まれる形になる。
リリーナが防御行動をとる場合は3ターン目に進んでほしくないので2ターンで終わる設計にする必要もある。
以下のパターンを組んで2ターンで終わるパターンを組んでみた。
【1ターン目】
想定している行動順で記載。
ユニット | 行動 | 備考 |
リリーナ君 | シールドバリア | |
ピ盗マエ | スリープクラウド(結界割)、攻撃 | 攻撃100%、魔法100%、雲のみ習得、6列から遠距離攻撃 |
ピ賢戦賢 | ブリザード、ニュークリア | 氷と核以外忘却 |
兎忍マ | アタックアップ | アタックアップだけ習得 |
ベロ忍剣 | 攻撃 | |
屍僧修天 | 置物 | |
ファミリアの町はエンジェル3匹とホムンクルスで救出4枚と非常に多いほか、敵の数自体も多いのでブリザードとニュークリアで確実に潰す。
ホムンクルスは魔力分解を持つので連続魔法を二つとも無効化される可能性はあるが、エンジェルを一掃できれば二発目の魔法のときに救出はありえない。
また、ホムンクルスの救出の回復量は非常に弱いので、賢者の核と氷がどちらの順番であってもほとんどの取り巻きを一掃できる。
その後、魔法で処理出来なかった残りの取り巻きをメインアタッカーで軽く処理する。
強くあたるとベルファゴールが死んでしまうので優しめにする必要があるのが難点。
上振れすると死んでしまう。
なお、屍僧とリリーナはオメガパーツ盾で石化無効にしている。
【2ターン目】
ユニット | 行動 | 備考 |
リリーナ君 | 防御orマジックバリア | |
ピ盗マエ | 攻撃(兎仮死)、攻撃(兎死亡確定) | |
ピ賢戦賢 | 防御 | |
兎忍マ | (死亡) | |
ベロ忍剣 | 攻撃 | 戦闘を終わらせる |
屍僧修天 | 置物 | |
ベルファゴールが生き残っていればピ盗が一気に展開を作ってくれる。
二回行動で必ず攻撃を二回してくれるため、ハッピーラビットを仮死状態にして黄泉に送るまでを一人で担うナイスガイ。
あとはメインアタッカーで戦闘を終わらせる。
4.結果
私はしばらくこのうさころスイッチでファミリアの町を周回した。
「ごめんね」「でも、必要なことなんだ」
哀傷、自責、悔恨――― 様々な想いを胸に、私はハッピーラビットを犠牲にすることを選んだのだ。
そして、マジで何も出なかった。
運勢を極限まで高め、超レア神魔レアを手にしたいあなた。
そのウサギ、必要ですか?
近々解体するであろうパーティなので供養。
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