さいく
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撮影したものが写真になるということ

そんなことを、光を定量化と言えばいいのか、光の強さを理解しながら紐解いていこう的な。フォトグラフという言葉は光の絵みたいな意味になりますので、光の理解は大事です。特に今回は光の段数について語ります。

光の段数というのは写真でもやらないとまずまず意識することは少ないと思いますが、まぁそんな話を書いていくんです。それが写真を「作る」上で大事な理解を生みます。
 
 

光の段数とは

明るさを示す指標のひとつです。ルクスとかあるじゃないですか。あれの見方、言い方違いっていう感じです。EVという単位で表します。1段 = 1EVです。ちなみにExposure Valueの略です。日本語で露出値。

世の中の光がどれくらいのEVかというと、スッゲー晴れてたらEV15とか16とかあります。明るーい。夜の星空程度だと-4くらいまでいっちゃいます。暗ーい。つまり我々は、20段以上の差の光の中に生きていて、かつそれを認識しています。これ、すごく大事。人間の性能を理解。

で、カメラ、写真に戻ります

みんなスマホで撮ったりしてるだけで感じると思いますが、明るすぎたり暗すぎたりすると撮った写真は白く飛んだり、黒く潰れたりしますよね。

つまりカメラ、そして出てくる写真は、人間よりも把握、表現できるEVの幅が少ないんだな、というのがここまで読んでくれた変わった方々はなんとなくご理解頂けたと思います。

実際少ないです。最新のすっげー高いデジタルカメラでも記録できるのは15段だったかな? 忘れたけどまぁそれくらいです。フィルムはネガフィルムと呼ばれる一般的なフィルムで10段です。

「記録できるのは」という言葉を上で使ったのには意味があり、それがそのまま写真にはならないということです。ふつーにパッと印刷すると5段分になります。たった5段。そりゃ白飛びするよ。

もちろん今はデジタル時代ですから、例えば15段に並べられた光の中から素直に並んだ5段を抜き取るだけではなく、明るいところから弱め、暗いところから強めに抜き出してできるだけ記録したデータを沢山見せたりしちゃおうぜ、みたいなこともできます。

誤解を恐れず言えばそれが最近の新しいテレビとかについているHDR機能です。High Dynamic Range。

ただ基本として、記録したデータの中から美味しいところを「あがり」として抜き取ったものが写真であり、それが仕上がるまでに捨てられているものが多くあるという理解は大事です。

撮影時に意識すること

で、目の前にある収めたい景色はどれくらいのEV幅があるかということを把握できたら幸せなんです。フィルムは10段記録できる。目の前にある景色はどうやら13段分の明るさの差、これを輝度差といったりもしますが、つまりは3段捨てることが前提の撮影になります。白く飛ばすのか、黒く潰すのか、間をとって1.5段ずつ飛ばし潰すのか? それは5段分の写真という結果を意識して決めるわけです。

結果から逆算して撮影ができるようだと本当にすごいなーと思います。僕はこういう理屈は好きだし理解もしていますが、現場ではシャッターを押す快感以外何も考えていません!

本当はハイキー、ローキーの画像を使ってもう少しわかりやすく説明したかったけど画像用意するのがものすごく面倒に感じるので今日はこれでおしま〜い。

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